退職後の保険手続き
退職者の手続きをおこなったのですが、退職後に加入する健康保険についてちょっとご説明します。
退職後に病院に行く場合ですが、当然今まで会社で加入していた保険証は使ってはいけません。してがってなるべく早く新しい保険証を発行してもらう必要があります。
選択肢は3つ。
1、市区町村の国民健康保険に加入する方法
2、任意継続被保険者として今までの会社の保険を継続する(ただし、原則保険料は2倍になります)
3、家族の扶養に入る。
通常、このうち3つのどれかを選ぶことになるのですが、すぐに失業保険をもらえる人や傷病手当金などを受けている場合などは収入とみなされるため、扶養に入れない場合もありますので注意が必要です。
詳しくは、会社の担当者や役所の窓口で確認してもらうことです。また、国民健康保険の場合には、事前に金額を教えてもらえるので、任意継続した場合と比較して保険料の安い方を選択するのもよいでしょう。
助成金支給申請の捨印
助成金の支給申請する際には、よく欄外に捨印を押すことがあります。申請書書類によっては、あらかじめ捨印を押すように〇印が書かれていることもあります。
捨印を押してもらうことで、万が一、内容に不備があった場合には訂正できたり、職権で訂正してくれたりもしますので、社労士の立場としては非常に助かります。
ただし、65歳超雇用推進助成金など「高齢・障害者・求職者雇用支援機構」に提出する申請書は捨印は使えません(都道府県によって違うのかも知れませんが)。私が手続きを取った際にはそのように言われました。
したがって、万が一訂正などがある場合には、事業主の印鑑が必要となりますので、申請の際はかなり気を使いますね。
おすすめの本
おすすめできる本です。
助成金の支給要件や概要などは、パンフレットや厚生労働省のホームページなどを見ればひと通り理解できます。
しかし、現実はなかなかその通りにはいかず、
「うちの会社の場合、ちょっと違うのだけどいいのだろうか?」
「今ある就業規則で通るのだろうか?」
「雇用契約書が古いけどこのままいいのだろうか?」
「どこまで細かくチェックされるのか?」
などなどパンフレットに書かれている通りにはなかなかいかない場合も多々あります。
そんな場合のポイントや注意点など知りたいことがよくまとめられている本だと思います。
読みながら「そうそう、こういうことが知りたかったよ。」と思わず言っちゃいそうになりました。
おすすめです。
5年で売上1億円を達成した社労士が助成金で顧客をどんどん増やす方法を教えます
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助成金の生産性要件
大きな変更点のひとつとして、人材開発支援助成金、キャリアアップ助成金(その他あり)の支給申請の際、生産性要件というものが加わりました。
簡単にいってしまうと生産性を向上させた事業主に対しては、助成金(助成率)の引き上げ(増額)を行うというものです。
原則としては、助成金の支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」が、その3年前に比べて6%以上伸びていることが条件となります(例外もあり)。
生産性=
(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課)÷雇用保険被保険者数
また、その間に事業主都合による離職者を発生せていないことなどもあります。
助成金の要件は毎年ころころ変わるので、注意が必要です。不明な点や疑問点がある場合には、事前に労働局に確認することをおすすめします。